MENU

【DJMAX】ごまかすって、どういうコト?

この記事は昨日の続きから派生して、バランスのとれた成長に必要な成分について語っています。たぶん、初心者さん向けの記事ではありません。

(※一般ゲームにおける攻略ネタバレのような話をしてますので、純粋にゲーム楽しみたい方はこの記事はまだ読まない方がいいと思います)

 

ごまかすとは何か

そもそもごまかすとかごまかさないとか、抽象的でわかりにくい表現ですよね。

ごまかすとはいったい何なのかがわかる比較動画を撮ってみました。

youtu.be

左は難易度6BEX、右は6BSCです。音声は右のほうを使っています。

ぱっと見はどちらも叩けているように見えますが、音声を聞いてみると、なんかリズムがもたついてるというか団子になっているというか…スムーズ・スマートな演奏の音とは言えない部分がいくつかありますよね。

 

この時点ですでに、左がごまかし無しで、右がごまかしてる演奏って言いたいんでしょと察した人もいるかもしれません。その通りです。

右は、左に比べて明らかにMAX100%ではない判定が出ている頻度が多い=安定感に欠けていると言えますよね。

 

ごまかそうとしてしまう理由

根本的に譜面の密度に目が追いついてないとか、両手のバランスキープ力や独立性が足りてないとか、そもそも難易度が違うから不公平とかそういった要素は抜きにして、ここでは理屈的な部分の話をしましょう。

右がMAX100%がうまく出せていない原因というのは、なんだと思いますか?

 

わからないから?見えてないから?押せてないから?

どれもきっと正解ですが、もう少し掘り下げてみましょう。

 

正確には・・・フレーズに対してどことどこが同時押しなのか正確に把握できておらず、擬音のフレーズとして当て嵌められる動作記憶の引き出しも持っていないために、反動制御もうまく機能させられないからうまく叩けない

もっと言えば、左は落ちてくるフレーズに対して自分がいま何の楽器の音を演奏しているのかをほぼ常時理解できているが、右は理解できていないタイミングがある

(タッタッタッタタッタッタッタ…というように、降ってきたフレーズを瞬間的に擬音で表現することができるのか→表拍裏拍を理解しながら演奏できているのか? YES or NO)

 

個人的にはこういうことが原因だろうと考えています。

あれ、でもこれって…前の記事で見たような話じゃないですか?

そうです。このように密度が上がっても、要求されてるコトは本質的には一緒です。

 

ごまかす≒努力?

話を戻しましょう。

たしかに、右はごまかしを多用しています。原因は、譜面をうまく見切れていないから、指が追いつかないからです。

このように、見えなくても追いつかなくてもそれでも叩こうとした時にベチャァ、グチャァと言った感じの、ごまかしの打鍵が発生します。

 

このブログではごまかしてる、という表現をずっと使っているのでイメージがあまり良くないかもしれませんが、ごまかしの打鍵は言い換えてみれば必死に食らいつこうとする意志でもあるわけです。

 

これは、自分より格上の譜面に挑むときにはとても重要な心構えで、初心者の人に限らず難しい譜面を見た時にヤバい全然わからない、でも出来る限り食らいついてやる!という意気込みを持っているのはむしろいいことですよね。

そうやってプレーした結果、今まで以上の難易度のクリアに首の皮一枚で漕ぎつけたりも出来たりするわけですし。

 

それでもごまかしと呼ぶ理由

だったら、なんでごまかしの打鍵とかネガティブな名前で呼ぶんだよと思いますよね。

これには、クリア力スコア力という2つの能力が関係しています。

 

クリアを増やすためには、クリア力を養えばいい。

スコアを伸ばすためには、スコア力を養えばいい。

 

じつに単純な話ですが、問題はごまかすごまかさないとこの2つの能力がどう関係しているのかです。

 

クリアとスコアは別の能力

察しの良い方はぼくが何を言いたいのか、もうわかったかもしれませんね。

ごまかしの打鍵(食らいつこうとする意志)クリア力

ごまかさない打鍵(スムーズ・正確に叩こうとする意志)=スコア力

 

上の動画の左と右も理屈でいえばそれぞれ、スコア力を伸ばす特訓とクリア力を伸ばす特訓をやっていたことになるわけです。

といっても実際に普段この譜面は何の練習になるのか?とか考えながら曲を選んだりすることはあまりなくって、後から理屈で当てはめて解釈してみたらこれってそういうことだったよね、程度の話なのですけど。

 

クリア狙いだけじゃ駄目なの?

じゃあ難しい譜面ばかりやってる時にはスコア力は全く伸びないのか?と言われたら、そういうわけではありません。

 

どんな譜面をやっている時にも、落ち着いてスムーズに叩こうとする意欲をもってプレーすればスコア力は養われます。

ですけど、自分の実力以上の譜面を演奏する時にそれを実行するのは脳のキャパシティ的にも物理的にも難しいので、クリア力とスコア力を同時に育てることができる譜面というのはかなり限定的になります。

 

どんな譜面をやればいいの?

スコア力の特訓はMAXCOMBOがそこそこ安定しているような、格下の譜面~適正の譜面

クリア力の特訓は、クリアだけなら安定しているものから、ギリギリクリアできないような適正少し上~やや上の譜面が適しています。

どちらの能力も並行して伸ばすことで、バランスのよい安定感ある演奏が行えるようになっていきます。

 

バランスよくやらないとどうなるの?

クリアだけ、スコアだけ、と偏った特訓メニューを続けると、

めちゃくちゃ難しい譜面もクリア出来るんだけど全然スマートに叩けてる気がしないしどうやっても力みが抜けないから毎回疲れる…というプレイヤーになったり

ある難易度までは涼しい顔でMC、PPをバンバン出せるけど、とある難易度を境に全然太刀打ちできなくなっちゃってクリアすら出来ない…というプレイヤーになったりします。

 

いや、自分は簡単な譜面でPPをたくさん出せるようになりたい。難しい譜面には興味ない

スコアとかどうでもいい。いちばん難しい譜面をクリアしたい。

みたいな、尖った目標を持っている人ならばいざ知らずですが・・・

 

音楽ゲームを始めた理由

多くのプレイヤーは「この曲好きなんだよな。自分もコレ演奏できるようになってみたいなぁ」という切っ掛けがあって音楽ゲームを始めるのですが、上達していく内にだんだんと

「お気に入りの曲の難しい譜面をスムーズにMC、PPできるようになりたいなぁ…」というような欲張りセット的目標に変わっていくものです。

 

しかし中には、スコアもクリアもとくに興味はない。ただ、音楽を演奏できている気分に浸れることは面白い。今のままで十分楽しいから、それでいい。という人もいるかもしれません。

 

そういった人に、いや上達すればもっと楽しいよ!と強引に押し付けるのはただの自分のエゴに過ぎないと思っているので、この記事を読んで「うーん、イマイチ共感できないなぁ…ゲームが上達することってそんなに楽しいのかな?」と感じた人は、こんな話は忘れて今のままで、マイペースに長く楽しんで欲しいと思います。

 

ちょっと誇張しすぎているかもしれませんが、ともかく…

上に挙げたような尖った目標を持っているプレイヤーは少なく、バランスよく成長したいと無意識下で考えているプレイヤーの方が基本的には多いということです。

 

であるならば、やはり特訓メニューもスコア力クリア力の両方を満遍なく行った方がいいだろうということになりますよね。

 

今までクリアできなかった譜面をはじめてクリアできた時は成長した気分になれますし

今まで安定しなかったフレーズをキレイに打鍵できるようになった時も成長した気分になれます。

 

そういう意味ではどちらを重視してもいいので個人の好みだと思うのですが

成長を急ぐと自然とクリア力の特訓メニューに偏りがちになるので、簡単な曲で力まずにスコアを詰める練習というのも大きな意味を持ってるよということを伝えたかったです。

 

なにより、力まずにスムーズに叩けた方がよりその曲を攻略しきった感じがあるし、視覚・聴覚的にもスマートな演奏になりますよね。

その人がどこを目指しているのかによりますが、丁寧で正確な演奏を目標にしているのなら、スコア力の特訓も大事になるのですね。

 

おわりに

さて、ここまで説明してきましたが、ごまかす打鍵とごまかさない打鍵、それぞれの意味と用途・目的がおわかりいただけたでしょうか。

 

自分は難しい譜面をできるようになりたいのか、SランクやPPを出せるようになりたいのか。はたまた、お気に入りの譜面をスラスラと演奏できるようになりたいのか、それとも全部なのか。

 

もしこれを読んだら、自分のなりたいプレイヤー像はどんなものか、自分の普段の遊び方はどんな特訓メニューになっているのか、自分に足りていない成分は何かなどと考えてみるのもいいかもしれません。

 

新鮮に楽しんでいる時期の初心者さんに対して特訓メニューがあーだこーだなんて純粋な楽しみ方に横槍を入れるようなことは伝えるべきではなかったのかもしれませんが、流れでつい語ってしまいました。記事文頭に注意書きいれときます。